スイス保険大手チューリヒグループの独法人は3月26日、電気自動車(EV)のバッテリー損傷を補償する特別保険商品「Electro-Plus」をドイツ市場で提供すると発表した。電気自動車と車両登録が必要な電気二輪車を対象するもので、通常の車両保険ではカバーしていない操作ミスに由来する損害などを補償する。
\EVのバッテリーはまだ非常に高く、EVの車両価値の約3分の1を占めている。バッテリーも車両保険でカバーされているものの、例えば低温時にフル充電せずに走行を繰り返すことによるバッテリーの劣化や破損は補償の対象にならないなど、保険の種類によっては補償内容に制限がある。このため、損傷などでEV保有者が多額の自己負担を強いられる恐れがある。また、EVの普及を進めるため自動車メーカーがバッテリーをリース販売することも多く、事故や破損の際にメーカーがバッテリーの所有者としてリスクを背負うことになる。
\チューリヒは、今回の新保険によってEVの走行リスクを包括的にカバーすることで、EVドライバーだけでなくメーカーの負担も軽減できるようになるとしている。
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