独自動車部品メーカーのエルリングクリンガーは5日、スイス子会社のHug Engineering（以下、Hug）が排ガス浄化装置の大型受注2件を獲得したと発表した。北米では、ガスおよび軽油で稼働する出力170MWの定置型発電設備向けの排ガス浄化装置を供給する。また、河川用遊覧船6台に搭載されるディーゼルエンジン用の排ガス浄化装置の開発・生産も受注した。
\同社の排ガス浄化システムは、触媒還元式ディーゼル排気微粒子フィルター（DPF）および酸化触媒により、炭化水素と一酸化炭素を削減することができる。受注額は合わせて500万ユーロ以上となり、一部を2012年、大部分は2013年の売上高として計上する。
\同社では、世界的な排ガス規制の強化を受けて、商用車や農機・建機などのノンロード車で今後、排ガス浄化装置の需要が高まると見込んでいる。
\米国では、カリフォルニア州の大気資源局 （CARB）から2012年上半期にDPFの販売認可を取得。同国で6.34トンを超えるバス・トラックの後付け用DPFを販売する。すでに約200万米ドルの受注を確保しているという。2012年下半期には、CARBから排ガス再循環機能付きエンジンの販売認可も取得できる見通しとしている。
\同社は今後、エルリングクリンガーの協力を得て、後付け用のみにとどまらず、商用車や農機・建機向け一次部品の市場にも参入することを計画している。
\Hugは2011年5月にエルリングクリンガーの傘下に入った。エルリングクリンガーはHugの買収により、排ガス後処理事業を強化している。
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