独エンジン製造大手のドイツ、自動車部品大手のボッシュおよびエーベルスペッヒャーの3社は12日、ディーゼル排ガス処理システムを生産する合弁会社ボッシュ・エミッション・システム(BESG)を今後はボッシュが単独で運営すると発表した。ドイツ(出資比率:25%)とエーベルスペッヒャー(同:20%)は持ち分をボッシュに売却する。取引価格は公表していない。また、同取引はカルテル当局の認可を経て成立する。
\3社は2009年12月に合弁会社設立の契約に署名し、2010年1月からBESGの営業を開始した。本社をシュツットガルトに置き、現在は3拠点に従業員約180人を抱えている。同合弁会社では、建機や農機などのノンロード車や、トラック、バス向けのディーゼル排ガス処理システムを開発・生産している。標準部品を使って顧客企業の需要に合わせて製品を組み立てるシステムを採用する。
\3社は今後も排ガス処理システムの開発で協力する方針。また、エーベルスペッヒャーはBESGに部品を供給し、ドイツはBESGから排ガス処理システムの供給を受けるなど、取引関係を維持するとしている。
\排ガス基準の厳格化により、排ガス処理システムの需要は今後、世界的に大幅に高まると見られている。
\独業界紙『オートモビルボッヘ』によると、ボッシュはBESGの事業範囲とする市場の規模が現在の約26億ユーロから2020年には130億ユーロに拡大すると予想している。同分野では、米国のテネコ、カミンズ、キャタピラー、ドイツのトグナムなどが競合となる。
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