米自動車大手ゼネラルモーターズ(GM)の独子会社アダム・オペルは10日、同国のボーフム工場を閉鎖する計画を従業員に伝えたと明らかにした。同工場で生産しているファミリーカー「ザフィーラ」の現行モデルの生産が終了する2016年に閉鎖する方針という。同工場では現在、従業員約3,000人が勤務しており、今後の対応などについては労使で協議していく。
\オペルは赤字経営が続いており、事業再建に向けた長期計画「ドライブ!2022」を進めている。今回の措置は同計画の一環で、ボーフム工場閉鎖に関する憶測は以前から浮上していた。オペルはこのほか、工場閉鎖の主因として、欧州の財政問題を背景にした景気悪化による販売低迷や工場の稼働率低下を挙げている。
\ボーフム工場では完成車の生産を終了するものの、2016年以降も物流センターを残すとしている。また、同工場で部品を生産する計画も検討されている。経営側はオペルのその他の拠点への配置転換も踏まえ、経営上の理由による解雇を行わないことを目標に労組と協議する意向を示している。
\オペルの再建計画には、コスト効率の改善だけでなく、新たな販売戦略やブランドイメージの強化、輸出拡大、ラインアップの拡充などが盛り込まれている。2012~2016年に23の新モデルと13の新型エンジンを市場投入する計画がある。
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