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2013/1/4

一般・技術・その他 (旧)

オウトクンプ、イノクサムの買収完了

この記事の要約

欧州ステンレス鋼大手のオウトクンプ(フィンランド)は12月28日、独鉄鋼大手ティッセンクルップのステンレス鋼部門であるイノクサムの買収を完了し、12月29日から新体制で事業をスタートすると発表した。オウトクンプは今後、世 […]

欧州ステンレス鋼大手のオウトクンプ(フィンランド)は12月28日、独鉄鋼大手ティッセンクルップのステンレス鋼部門であるイノクサムの買収を完了し、12月29日から新体制で事業をスタートすると発表した。オウトクンプは今後、世界を主導するステンレス鋼および高性能合金のメーカーとして事業展開していく方針。メディア報道によると、同社はステンレス鋼で世界最大手に躍進する。

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オウトクンプによると、イノクサムを統合した後の従業員数は1万6,900人、連結売上高は96億ユーロ(2011年ベース、暫定値)、冷間圧延鋼板の生産能力は280万トンとなる。今回の買収によるコスト削減効果は年2億ユーロとなる見通しで、2013年に5,000万ユーロ、2014年は1億5,000万ユーロの削減を見込んでいる。また、ティッセンクルップはオウトクンプに29.9%を出資する大株主となる。

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オウトクンプはイノクサムのクレーフェルト工場を2013年末までに閉鎖する。また、ボーフム工場は2016年末まで操業を維持し、その後も生産を続けるかどうかを検討することで合意している。

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ミカ・サイトビルタ最高経営責任者(CEO)が独経済紙『ハンデルスブラット』に明らかにしたところによると、人員削減の規模は当初予定より500人多い2,000人となる見通し。欧州の財務危機による需要低迷が主な理由と説明している。また、今後の成長が見込める地域としてはアジアと北米を挙げた。

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28日にはさらに、スウェーデン工場でも2014年から冷間圧延薄鋼板の生産を削減することを検討すると明らかにした。

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