英政府の支援を受けて低炭素車技術に関する研究開発(R&D)プロジェクトを実施した企業の多くが、新しい製品と技術の開発や収益の増加など多くのメリットが期待できると考えていることが、このほど発表された調査報告書で明らかになった。
\この調査報告書は、技術戦略委員会(TSB)の委託を受けてコンサルタント会社のパブリック・アンド・コーポレート・エコノミック・コンサルタンツ(PACEC)がまとめたもの。PACECは、運輸省とTSBが主導する「低炭素車イノベーション・プラットフォーム(LCVIP)」の一環として実施された60件のR&D支援プロジェクトの参加企業に、プロジェクトのメリットについてアンケート調査を実施した。これによると、参加企業からは、◇収益、雇用の改善◇特定の技術を製品やサービスに活かす態勢が整った◇知識フローの向上◇従業員のスキルアップ――などの回答があった。また、参加企業の8割が、プロジェクトの推進に政府の支援は不可欠だったと答えた。
\PACECの試算では、今回実施されたプロジェクトの成果によって英国の粗付加価値(GVA)は今後10~15年間で82億ポンド増加し、新車の二酸化炭素(CO2)排出量は約20%減少する可能性があるという。
\LCVIPは、低炭素車を早期に市場投入し、英国のビジネスに与える波及効果を最大にすることを目的にR&Dやデモンストレーション・プログラムに資金を交付している。
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