独自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)グループではアジア・太平洋地域の従業員数が2008年末~2012年末までの4年間で約3万人から7万人となり134%増加した。グループ全体に占める割合は8%から13%に拡大した。これに対し、国内における同時期の従業員の増加幅は44%にとどまっている。3月30日付けの独業界紙『オートモビルボッヘ』(電子版)が報じた。
\同紙によると、VWグループの世界従業員55万人のうち欧州が約41万人と大部分を占めている。ただし、生産シェアを見ると欧州は過去4年間で62%から51%に低下している。特にドイツ国内は34%から17%に半減し、国外生産が増えていることが顕著に現れている。同時期におけるアジア生産の割合は16%から29%に増加した。また、乗用車および小型商用車の出荷台数を見ると、2008年はアジア・太平洋向けが全体の19%であったが、2012年末には35%と約3分の1を占めている。
\VWのマルティン・ヴィンターコルン社長は3月半ばの決算報告で、「VWの将来において、中国、ロシア、インド、アメリカ、東南アジアの事業がますます重要な役割を担うことになる」との見解を示しており、中国を中心にアジア地域の従業員は今後さらに増えると見られている。
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