独自動車部品メーカーのマーレは16日、独同業ベーアへの出資比率を従来の36.85%から約51%に引き上げ、経営権を取得すると発表した。バーデン・ビュルテンベルク州立銀行(LBBW)の投資子会社BWKが保有するベーアの株式を買収した。取引金額は公開していない。同取引の成立にはカルテル当局の認可が必要となる。ベーア一族は引き続き約49%の出資比率を維持する。
\マーレはこれにより、国内ではボッシュ、コンティネンタル/シェフラー、ZFフリードリヒスハーフェンに次ぐ4位の自動車部品メーカーに躍進する。両社の製品は補完効果が高く、マーレのハインツ・ユンカー社長は数年以内に売上高を100億ユーロ以上とする計画。両社を合わせた従業員数は約6万5,000人で、そのうち約1万7,000人がドイツに勤務している。
\マーレは2010年にベーアに資本参加。当初は段階的に出資比率を引き上げ、2013年初めに買収する計画だったが、ベーアが欧州連合(EU)によるカルテル疑惑の調査対象となったため実施を見合わせていた。しかし、当該調査によるリスクが予想できる状況となったため、買収を決定した。
\両社は今後、シュツットガルトの本社や国外の地域本部の管理業務を統合するなど相乗効果を高めるとともに、成長市場では共同で新工場を建設するなどコスト・投資負担を軽減することを計画している。
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