独化学大手のバイエルは、二酸化炭素(CO2)を原料とする樹脂の商業生産に乗り出す。アーヘン工科大(RWTH)などと共同で2年前から実施してきたパイロットプロジェクトが良好な結果を出したため、ケルン近郊のドルマーゲンに年数千トンの生産能力を持つプラントを建設し、15年から生産を開始する計画だ。バイエルが7月25日、明らかにした。
\バイエルは2011年2月、RWTH、RWEパワー、独航空宇宙局(DLR)などと共同で、パイロットプロジェクトを開始した。新プラントでは触媒反応を活用したポリウレタンの原料となるポリオールを生産する。触媒開発はRWTHのCAT触媒センターが中心となる。原料となるCO2はケルン近郊にあるRWEの褐炭発電所から供給を受ける。
\生産したポリオールは、家具やマットレス用の軟質ポリウレタンフォーム(発泡ポリウレタン)に加工される。生産量はそれほど多くないため、当面は一部のウレタンフォームメーカーに供給するとしている。
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