独フォルクスワーゲン(VW)傘下の高級車メーカー、アウディは18日、ブラジルで2015年から現地生産を開始すると発表した。約1億5,000万ユーロを投資して、同国南部のパラナ州 サン・ジョゼー・ドス・ピニャイス(クリティバ近郊)にあるVW工場内に新たな生産ラインを導入する。当初は「A3セダン」を生産し、数カ月後に「Q3」の生産も開始する予定。ブラジルでは今後、高級車の需要が高まると見込んでいる。
\アウディは2020年までに世界販売で年200万台を達成する目標を掲げている(2012年:約146万台)。同目標の達成に向け、国外の成長市場における生産を強化しており、中国では2013年末にアウディにとって同国で2番目となる広東省の仏山工場が操業を開始する予定。2016年からはメキシコ工場も稼働する計画。2014年には初めて国外の生産台数がドイツ国内を上回る見通しという。
\ブラジルは米国、中国、日本に次ぐ世界で4番目の自動車市場。人口に対する自動車保有率が低いことから今後の成長が期待されている。また、現地生産により輸入車にかかる高率の輸入税を回避する。独高級自動車メーカーでは、BMWも2014年からブラジルで生産を開始する計画。
\アウディは今年、ブラジルで前年比40%増の7,000台の販売を目標としている。長期的には年3万台の達成を目指す。ブラジルでは2005年から直営店を展開しており、2020年までに販売網を2倍以上に増やす方針も示している。
\ブラジルのVW工場では1999~2006年までアウディ「A3スポーツバック」を生産していたが、採算が合わず生産を中止した経緯がある。
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