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2013/10/25

総合 – 自動車産業ニュース

欧州自動車部品工業会、CO2排出規制案の見直しに懸念

この記事の要約

欧州自動車部品工業会(CLEPA)のジャンマルク・ゲールズ会長はこのほど、独業界紙『オートモビルボッヘ』に対し、二酸化炭素(CO2)排出規制案の見直しは技術面での競争力を弱める恐れがあるとの見解を明らかにした。\ この発 […]

欧州自動車部品工業会(CLEPA)のジャンマルク・ゲールズ会長はこのほど、独業界紙『オートモビルボッヘ』に対し、二酸化炭素(CO2)排出規制案の見直しは技術面での競争力を弱める恐れがあるとの見解を明らかにした。

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この発言は、欧州連合(EU)加盟国が14日に開いた環境相理事会で、域内で販売される自動車を対象とする新たな二酸化炭素(CO2)排出規制案を見直すことで合意したことを受けたもの。

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CO2排出量の規制を厳しくすると燃費改善技術や排ガス処理装置などのコスト負担が大きくなり、新車販売価格が高くなるなどの問題が指摘されている。特に高級車ブランドの多いドイツの自動車メーカーは大型車が多いため、CO2排出量削減にかかるコスト負担が大きく、ドイツ政府はEUの厳しい規制に反発していた。今回の規制案見直しはドイツの要求にEU加盟国が屈した格好となる。

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ゲールズ会長はこのほか、電気自動車やハイブリッド車などの環境対応車をCO2 排出量の計算で優遇する「スーパークレジット」を適用するルールについては、産業界に柔軟性を与えるとともに、新技術の導入を促進するとして支持する一方、適用範囲を広げ過ぎると内燃エンジン搭載車のCO2 削減に向けた取り組みに対する意欲をそぐ恐れがある、との見解も示している。

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EUでは現在、2020年までにEU全体で温室効果ガス排出量を1990年比で20%削減するという公約の実現に向け、15年までに乗用車のCO2排出量を走行1キロメートル当たり平均135グラム以下に抑えることを各メーカーに義務付けている。EUの欧州委員会は2020年までにCO2排出量を走行1キロメートル当たり平均95グラム以下に抑えるという新たな規制案を提案していたが、ドイツが難色を示していた。

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