独自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)は、コンパクトカー「アップ(Up)」に1リットルカーと呼ばれるVWのプラグインハイブリッド車「XL1」の駆動システムを採用した試作車「ツイン・アップ(Twin Up)」を東京モーターショー(一般公開:11月23日~12月1日)に出展する。
\「ツイン・アップ」はXL1と同様に、2気筒ディーゼルエンジンと電気モーターを組み合わせたプラグインハイブリッドシステムを搭載。出力はそれぞれ35kW/48PSで、システム出力は55kW/75PSとなる。車体重量は1.2トン。トルクは215Nmで、停止した状態から時速100キロメートルに15.7秒で加速する。最高速度は時速140キロメートル。
\リチウムイオン電池(容量:8.6kWh)を搭載し、電気モーター単独では最大50キロメートルを走行できる。電気モーター単独の場合、時速0~60キロメートルの加速性能は8.8秒、最高速度は時速125キロメートルとなる。
\独業界紙『オートモビルボッヘ』によると、VWはすでに「ツイン・アップ」の試験走行を実施しているが、同社の開発関係者は量産化や発売については今後検討する、と説明している。
\通常の「アップ」は走行100キロメートル当たりの燃費は4.1リットル、走行1キロメートル当たりの二酸化炭素(CO2)排出量は95グラムとなっている。
\ \■ 予約販売終了の「XL1」、国外からは受付継続
\ \独業界紙『オートモビルボッヘ』(6日付け、電子版)によると、VWは250台の限定販売で予約受付を10月18日で打ち切った1リットルカー「XL1」について国外からの予約に限り現在も受け付けている模様だ。
\VWの広報担当者は同紙の問い合わせに対し、日本や中国などの極東地域や北米の自動車コレクターが大きな関心を示しているためと説明している。同モデルの購入希望は数百件となり、販売予定数を大幅に上回る関心が寄せられているが、生産規模を250台以上に拡大することは議論されていないとした。
\同モデルはドイツのオスナブリュック工場で生産している。手作業が多いほか、部材費や組み立てにかかるコスト負担が大きく、利益を確保できないことが理由とみられている。「XL1」の販売価格は11万1,000ユーロという。
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