日清紡ホールディングスは11月6日、独自動車部品大手コンティネンタルの中国子会社と電子制御ブレーキシステム(EBS)の主要部品であるバルブブロックを製造・販売する合弁会社を中国に設立することで合意したと発表した。両社は協力して中国市場における乗用車の生産台数の増加とEBSの普及拡大に対応する。新合弁会社は2013年12月に設立し、2015年1月に事業を開始する予定。
\日清紡ホールディングスの発表によると、中国の乗用車生産は2020年までに2012年比(約1,500万台)で80%超増加する見通し。また、EBSの普及率は2012年の70%台半ばから80%超に拡大すると見込まれている。
\コンティネンタルはこのような中国市場の需要拡大に迅速に対応し、市場シェアを拡大するため、日清紡ホールディングスとEBSの主要部品であるバルブブロックの合弁会社を設立し、安定した部品供給を確保する。また、日清紡ホールディングスはこまで日本と上海の工場からコンティネンタルにバルブブロックを供給してきた実績があり、合弁会社の設立により当該事業をさらに強化する。
\また、日清紡ホールディングスとコンティネンタルは2000年に自動車用アンチブロックブレーキシステム(ABS)の製造・販売合弁会社を設立し、協力関係を築いてきた。
\新合弁会社の出資比率は日清紡ホールディングスが70.0%、コンティネンタルの中国子会社である大陸汽車投資(上海)有限公司(コンティネンタル・オートモーティブ・ホールディング)が30.0%となる予定。
\ \■ TMDフリクション、南米のブレーキ事業を強化
\ \日清紡ホールディングスは11 月5日、ブレーキ部品を製造する連結子会社のTMDフリクション・ド・ブラジル(TMD Friction do Brazil)がサンパウロ州のサウト市郊外に移転し、生産能力を拡大する計画を発表した。
\サンパウロ州インダイアトゥーバ市にある既存工場では周辺地域の都市化が進み、工場の増設による生産能力の拡大が困難なことが理由。1億4,200万レアル(約64億円)を投資して2016年末までに新工場を建設し、移転を完了する予定。増産体制の構築により、売上高は2020年に2倍に拡大すると見込んでいる。
\日清紡ホールディングスは2011年に自動車ブレーキ用摩擦材メーカー大手のTMDフリクション(ルクセンブルク)を買収した。TMDフリクション・ド・ブラジルの従業員数は約600人(2013年8月時点)で、乗用車や自動二輪用のディスクパッドや乗用車・商用車向けのブレーキライニグングなどを製造・販売している。
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