米自動車部品大手のボルグワーナーは17日、排気ガス再循環装置(EGR)バルブやEGRチューブ、サーモスタットのメーカーである独グスタフ・ヴァーラーの全資本および同社の関連会社を買収する合意書に署名したと発表した。同取引は、当局の認可を経て、2014年第1四半期に完了する見通し。ボルグワーナーは同社の買収により、技術力を強化するとともに、地理的にも事業を拡大できると見込んでいる。
\グスタフ・ヴァーラー(従業員数:約1,250人)は、ドイツ、ブラジル、米国、中国、スロバキアに拠点を持ち、自動車大手のダイムラー、フォルクスワーゲン、BMW、ゼネラルモーターズ(GM)、や農業・建設機械メーカーの米ジョン・ディアなどを顧客に持つ。2013年の売上高は約3億5,000万ドルが見込まれている。
\EGRは自動車の排ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)の削減や燃費改善に寄与する技術として世界の自動車メーカーの間で注目が高まっている。ボルグワーナーは同社の既存のEGRバルブ技術やEGRクーラー事業とグスタフ・ヴァーラーの事業を組み合わせることで、EGR分野における競争力を強化できると見込んでいる。また、欧州の顧客との取引を強化できる利点もある。サーモスタット技術も、燃費改善や低エミッションに必要とされる技術であり、ボルグワーナーの温度管理技術の強化に寄与するとしている。
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