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2013/12/20

一般・技術・その他 (旧)

水素貯蔵が容易に 酵素で水素からギ酸を生成

この記事の要約

次世代エネルギーの有力候補の1つとして関心が高まっている水素を安定して貯蔵する新たな技術を独フランクフルト大学の2人の生物学者が開発した。ホモ酢酸生成菌(Acetobacterium woodii)の中に含まれる還元酵素 […]

次世代エネルギーの有力候補の1つとして関心が高まっている水素を安定して貯蔵する新たな技術を独フランクフルト大学の2人の生物学者が開発した。ホモ酢酸生成菌(Acetobacterium woodii)の中に含まれる還元酵素(レダクターゼ)を使用するもので、水素(H2)と二酸化炭素(CO2)から直接ギ酸(HCO2H)を生成する(特許出願済み)。

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水素は燃焼して水を発生するだけのため、究極のクリーンエネルギーとして、実用化に向けて世界の研究機関がしのぎを削っている。ただ、水素は常温・常圧では気体であるため運搬や貯蔵が難しいという難点がある。こうした事情から、水素を安定して貯蔵する物質としてギ酸(常温で液体)が近年、高い注目を集めている。

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当該酵素を発見した研究者の1人であるフランクフルト大学のフォルカー・ミュラー教授によると、同じ酵素で二酸化炭素の水素化によるギ酸の生成と、ギ酸から水素・二酸化炭素への分解で相互変換できる。また、手法を一部変えることで一酸化炭素からギ酸を生成することもできるという。

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研究成果はカ『Science(第342巻6164号)』に掲載された。

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