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2014/1/24

企業情報 - 部品メーカー

BASF、韓国の新工場を稼働

この記事の要約

独化学大手のBASFは20日、韓国の麗水に建設していたウルトラゾーン樹脂(「Ultrason」)の新工場で操業を開始したと発表した。生産能力は年6,000トン。アジア・太平洋地域の需要拡大に対応する。 ウルトラゾーン樹脂 […]

独化学大手のBASFは20日、韓国の麗水に建設していたウルトラゾーン樹脂(「Ultrason」)の新工場で操業を開始したと発表した。生産能力は年6,000トン。アジア・太平洋地域の需要拡大に対応する。

ウルトラゾーン樹脂(ポリアリルスルホン)は高性能な熱可塑性樹脂で、電子部品や自動車、航空機産業で使用する耐熱性の高い軽量部品の生産に使われている。また、水処理用の膜やエスプレッソマシン、電子レンジ用の容器のほか、炭素繊維複合素材の生産にも使用されている。

BASFは2020年までにアジア・太平洋地域で販売する製品の約75%を現地生産する目標を掲げており、韓国工場の建設は同目標の達成に寄与する。新工場の製品は韓国のほか、中国や日本市場にも輸出する。

また、新工場の建設により、BASF全体のウルトラゾーン樹脂の生産能力は計1万8,000トンに拡大する。麗水では約50人の新規雇用が見込まれているという。

■ 独ミュンスター工場に700万ユーロ投資

BASFは21日、ドイツのミュンスター工場に約700万ユーロを投資する計画を発表した。塗装材料の生産に使用する中間材となる樹脂の生産設備を改善する。生産能力を拡大するほか、新たな加熱技術の導入などによりエネルギー効率を改善し、ミュンスター工場の競争力を強化する。この投資プロジェクトは2016年に完了する予定。

このほか、BASFは現在、上海に樹脂工場を建設している。上海工場の建設によりアジア・太平洋地域における自動車用塗料の需要拡大に対応する。

BASFの樹脂は、産業用塗料や自動車の新車用および修理用塗料に使用されており、塗料の結合剤としての役割を果たすほか、接着性や光沢、引っかき傷に対する抵抗を高めたり、腐食や悪天候に対する保護機能も持つという。

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