フィンランドのタイヤ大手ノキアンタイヤズは12日、ボタン操作でスタッドレスタイヤをスパイクタイヤに切り替えることができる世界初のウィンタータイヤのコンセプトモデルを発表した。
ノキアンタイヤズのプレミアムスパイクタイヤ「ノキアン・ハッカペリータ8」をベースに開発されたこのコンセプトタイヤは、スパイクの中心部にあるメタルピンを必要に応じて出し入れすることができる。このためドライバーは、凍結した道路ではスパイクを出してグリップ力を高め、乾いた路面を走行する時にはスパイクを格納するというように、道路の状態に応じた対応が可能になる。
スパイクを格納できるリトラクタブル・スパイクタイヤは2008年に米国のQタイヤが開発に成功しているが、市販化には至っていない。ノキアンタイヤズのテクニカルカスタマーサービスマネジャーのモリ氏は、「ウィンタータイヤのパイオニアとして、私たちはスパイクタイヤとスタッドレスタイヤを組み合わせることが可能であることを示した」と述べ、今回発表したコンセプトが将来実用化される可能性もあるとの認識を示した。