プロトン・パワー・システムズは2日、傘下の独燃料電池メーカーであるプロトン・モーター・フューエル・セルがオーストリア政府の支援する小型旅客輸送車のプロジェクトに参加すると発表した。
大手自動車メーカーが生産する3トンの旅客輸送車にプロトン・モーター・フューエル・セルが開発した燃料電池システム「HyRange 25」を供給する。
「HyRange 25」は軽量自動車や市バス向けに開発したシステムで、最高出力は25kW。同システムを搭載する車両は現在、純粋な電気駆動システムを搭載しているが、「HyRange 25」の採用により航続距離を最大300キロメートルに伸ばすことができるとしている。
プロジェクトの実施期間は30カ月で、オーストリアの大学や研究機関のほか、世界市場で事業展開する部品メーカーも参加しているという。
プロトン・モーター・フューエル・セルはこれまでに出力8kWの燃料電池システム「HyRange 8」をドイツの物流サービス会社の7.5トン車両に供給しており、すでに2年間の運行実績があるという。
