独高級車大手のBMWは12日、スウェーデン電力大手のバッテンフォールと実施している自動車用蓄電池の再利用に関する共同プロジェクトで、使用済み車載電池を活用した2つの定置用蓄電池設備を本格稼働させた。
両社は、BMWの電気自動車で使用した車載電池を再利用する定置用蓄電池設備を開発し、これまで6カ月にわたり試験運転をしてきた。試験運転では電池にさまざまな強さの負荷をかけた性能試験なども行った。今回の本稼働では、電力網や市場の複雑な状況の変化に対応できるかを見極める。両社は開発した蓄電池設備に再生可能エネルギーを蓄電し、急速充電ステーションで活用したり、電力需要の高い時に電力網に電力を供給したりする小規模な分散型電源として再利用の可能性があると見込んでいる。
この共同プロジェクトはハンブルク市の助成プログラムの一環に位置付けられる。実施期間は5年。自動車の使用済み電池の再利用の可能性を探るため、再利用における電池の劣化や容量の変化などを調査・研究している。