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2014/10/6

一般・技術・その他 (旧)

ZSW、大型リチウムイオン電池セルの新しい研究施設を開設

この記事の要約

ドイツのバーデン・ヴュルテンベルク(BW)州にある太陽エネルギー・水素研究所(ZSW)で9月26日、新しい研究施設の竣工式が行われた。自動車用の大型リチウムイオン電池セルの生産技術を量産に近い環境で研究できる生産ラインが […]

ドイツのバーデン・ヴュルテンベルク(BW)州にある太陽エネルギー・水素研究所(ZSW)で9月26日、新しい研究施設の竣工式が行われた。自動車用の大型リチウムイオン電池セルの生産技術を量産に近い環境で研究できる生産ラインが整備されている。2015年初めからこの生産ラインを使用して、自動車大手や素材メーカー、製造装置メーカー、研究機関などが参加する共同プロジェクトがスタートする予定。

新しい研究施設は3階建てで、床面積は3,600平方メートル。ZSWにあるバッテリー技術実験施設(eLaB)を拡張した。生産ラインには、電極材を混合する60リットルのミキサー設備や、銅やアルミニウムの金属箔に電極を500ミリメートルの幅でコーティングする設備、セルを組み立て成形する設備などが整備されており、1日当たり数百セルを生産できる。また、生産ラインはモジュラー式になっており、新しい生産設備の導入や、新しい素材を使った試験生産などに柔軟に対応できるという。

同プロジェクトには、自動車大手のBMWとダイムラーのほか、自動車部品大手のエルリングクリンガーやボッシュ、炭素製品大手のSGLカーボン、機械大手のマンツなどが参加している。BW州の財務経済省(MFW)は建物の増築費用として600万ユーロ、ドイツ連邦教育研究省(BMBF)は生産設備の導入に2,570万ユーロを支援した。

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