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2014/10/24

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タタ・スチール、欧州の長尺製品事業をスイス企業に売却

この記事の要約

インドの鉄鋼大手タタ・スチールは15日、欧州の長尺製品事業をスイスのクレシュ・グループに売却することで覚書を締結したと発表した。不採算事業を整理し、今後は自動車などに使われる鋼帯事業に経営資源を集中させる。 欧州の長尺製 […]

インドの鉄鋼大手タタ・スチールは15日、欧州の長尺製品事業をスイスのクレシュ・グループに売却することで覚書を締結したと発表した。不採算事業を整理し、今後は自動車などに使われる鋼帯事業に経営資源を集中させる。

欧州の長尺製品事業は鉄道、エネルギー、建設業界向けのレールや鋼棒、鋼板、各種鋼材などを手がけ、従業員数は約6,500人。イングランド北部のスカンソープ、ティーズサイド、ワーキントン、スコットランドのダルゼル、クライドブリッジに加え、仏北東部アヤンジュなどにも工場を保有する。また、英北東部ヨークに鉄道コンサルティング事業所を構えるほか、英国とアイルランド、ドイツを合わせて19カ所の物流拠点を持つ。

タタ・スチール・ヨーロッパのケーラー最高経営責任者(CEO)は、長尺事業の売却に踏み切った理由について、「先進的な鉄鋼ソリューションでイノベーションを加速し、持続的な資産基盤を創出するためには多額の資金と専門的な技術力が必要だ」とした上で、「欧州でより大規模な生産基盤を持ち、技術面でのシナジーが期待できる鋼帯事業に経営資源を集中投下することを決めた」と説明した。

タタ・スチールは欧州の鉄鋼需要の減少を受けて英国各地で工場閉鎖や数百人規模の人員削減を行っており、7月にはウェールズ南部ポートタルボット工場で約400人を削減すると発表した。

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