アルミ圧延製品大手の米ノベリスと化学大手の独ヘンケルは5日、自動車に使用されるアルミ製品の表面処理技術の開発で提携したと発表した。
両社は提携に伴う最初の製品として、アルミ表面前処理剤の「BONDERITE M-NT8453」を発売する。同製品はクロムフリーの化成処理剤で、車両構造の接合部と外装部品の塗装仕上げの接着性と耐久性が向上する。他の処理剤は用途が限定されるのに対し、BONDERITE M-NT8453は浸漬めっき、吹き付け塗装、ローラー塗装など最もポピュラーな手法に対応できるのが特長。
BONDERITE M-NT8453は、自動車メーカーがアルミ合金の強度を高めるために導入している新しい熱処理工程との適合性を向上させるため、ヘンケルの米ミシガン州マディソンハイツの拠点の研究者らと、ノベリスのジョージア州ケネソーの研究・技術センターが共同開発した。同製品は、ヘンケルのミシガン州ウォーレンの工場で生産され、世界各地に出荷される。