独自動車部品大手のボッシュは5日、同社のステレオビデオカメラを使用した緊急ブレーキシステムを開発したと発表した。同システムの開発では英ランドローバーの協力を得た。ランドローバーの新型「ディスカバリー・スポーツ」にはボッシュの緊急ブレーキシステムが標準装備されている。
ボッシュによると、緊急ブレーキシステムは通常、レーダーセンサーまたはレーダーセンサーとビデオセンサーの組み合わせが必要になるが、今回開発したシステムではステレオビデオカメラ単独で緊急ブレーキ機能を可能にした。このため、幅広い車両クラスに緊急ブレーキシステムの採用が広がると見込んでいる。
ボッシュが開発したステレオビデオカメラでは、光に敏感に反応するレンズ(ライトセンシティブレンズ)やビデオセンサーにより、カメラで水平角50度の範囲をカバーし、50 メートル以上の距離を3次元測定することができる。
「ディスカバリー・スポーツ」では、速度制限をドライバーに知らせる交通標識認識システムや、ハンドルが振動してドライバーに警告する車線逸脱防止システムなど、その他の運転支援システムにもステレオビデオカメラを活用している。