印タタ・モーターズ傘下の英高級車メーカー、ジャガー・ランドローバー（JLR）は11日、スロバキア西部のニトラに新工場を建設すると発表した。2016年に着工し、2018年末頃に最初の車両がラインオフする予定。投資規模は10億ポンド、従業員数は最終的に2,800人になる見通し。生産能力は当初年15万台を予定している。
英国の自動車メーカーが同国に工場を建設するのは初めて。JLRは8月に新工場を建設する計画についてスロバキア政府と基本合意しており、年内に最終決定する方針を示していた。
スロバキア工場は、英国、中国、インド、ブラジルに続く製造拠点となる。JLRは事業の国際化を進めており、2014年には中国の奇瑞汽車と設立した合弁工場が操業を開始し、12月にはブラジルに工場を建設する計画を発表した。
新工場の建設に向けて候補地を探す中で、スロバキアには強力なサプライチェーンが近くにあり、物流インフラも整うことが決め手になった。ただ、JLRは今後も英国をデザイン、エンジニアリング、生産の中核拠点とする方針も強調している。
JLRはより軽量な車両の生産に注力する方針であり、ニトラ工場ではアルミ材を多用した最新モデルを生産する計画。
JLRの2014年の販売は前年比9％増の46万2,678台だった。内訳は、ジャガーが8万1,570台、ランドローバーが38万1,108台だった。
