米フェイスブック(FB)がドイツの中古車市場に進出してきた。FBのプラットフォーム上でユーザーが商品を売買することができる「マーケットプレイス」に中古車分野を新たに設定した。すでにフォルクスワーゲン(VW)傘下のオンライン中古車販売プラットフォーム「Heycar」や中古車販売情報サイト「Gebrauchtwagen.de」がFBと提携し、「マーケットプレイス」を通して中古車を販売している。独業界紙『オートモビルボッヘ』が報じた。
フェイスブックのドイツ語圏(ドイツ、オーストリア、スイス)の自動車事業を統括するヘナー・ブローマー氏は『オートモビルボッヘ』紙に対し、「ドイツでは1日あたり2,400万人を超えるユーザーがFBのプラットフォームにアクセスしている。企業やブランドにとっては大きな潜在性がある」と述べ、今後の事業拡大に意欲を示している。FBは広告収入があるため、メーカーやディーラーが無料で中古車を掲示することができる利点がある。
なお、ドイツの自動車大手は差し当たり、FBの動向を様子見しているもようだ。同紙によると、アウディは「マーケットプレイス」を広告に活用しているものの、自動車販売には参入していない。ダイムラーとBMWはこれまでのところ、広告・販売のいずれにおいても「マーケットプレイス」を利用していないという。なお、「Heycar」に中古車を出展しているディーラーは「マーケットプレイス」を新しい販路として歓迎しているもよう。