米自動車大手のフォードは27日、欧州事業を大幅に再編すると発表した。6工場を閉鎖・売却するほか、シフトの削減、拠点の集約などにより、フォードおよび合弁事業の拠点で合わせて約1万2000人の雇用を削減する。生産体制、事業モデル、組織構造の見直しにより、利益率を改善し、欧州事業のEBITベースの利益率で長期的に6%の確保を目指す。
欧州事業は、6工場の閉鎖・売却により、24工場(2019年初め時点)から2020年末までに18工場に縮小する。閉鎖する工場は、英国のブリジェンドにあるエンジン工場、フランスのボルドーにある変速機工場、ロシアのナーベレジヌイェ・チェルヌイ工場、サンクトペテルブルク工場、エラブガのエンジン工場の計5工場で、スロバキアのケネック(Kechnec)にある変速機工場はカナダ・オーストリア系自動車部品大手のマグナに売却する。
これに加え、英国のワーレイにある拠点は年内に閉鎖し、同拠点にあるフォード・オブ・ブリテン(Ford
of
Britain)およびフォード・クレジット・ヨーロッパ(Ford
Credit
Europe)は、同国のダントンに移転する。
ドイツのザールルイ工場とスペインのバレンシア工場では、シフトを削減するほか、管理構造やマーケティング・販売組織をスリム化する。
組織構造も見直し、7月1日から事業分野を商用車、乗用車、輸入モデルの3つとする新体制に移行する。商用車事業は、英国のダントンを本部とする。乗用車部門はドイツのケルンに、マスタングやエクスプローラーなどのニッチモデルを対象とする輸入モデルはケルン・メルケニヒに本部を置く。フォードは、新しい事業モデル・組織構造により、顧客ニーズに対応した意思決定を迅速にする意向を示している。
製品に関しては、今後5年間に少なくとも3つの新しい製品シリーズを導入する計画で、SUVモデルも拡充する。また、将来は、すべてのシリーズに少なくとも1モデルの電動車をオプションで用意する。
なお、今回の大規模なリストラで削減する約1万2,000人の雇用のうち2,000人は、フォードが世界全体で従業員7,000人を削減するリストラ策に含まれている。