独自動車部品大手のボッシュは16日、車載コンピューター事業の強化に向け2021年1月から新しい事業部門クロスドメインコンピューティングソリューションを発足させると発表した。ボッシュは車載コンピューターでこれまでに数十億ユーロの受注を獲得しており、2020年夏以降だけで約25億ユーロを受注している。当該分野は今後さらに成長すると見込んでいる。
車載コンピューターは、個々の制御装置を高性能な電子モジュールで中央制御するもので、例えば、ボッシュの次世代車両向けの中央コックピットコンピューターは、制御装置約10台分の機能に対応することができる。
ボッシュは2019年からすでに、例えば、運転支援システムや車両の動きを制御する車載コンピューターを量産車向けに供給している。同社は近く、コックピット機能とボディエレクトロニクス用の中央コンピューターも市場投入する計画。
新しい事業部門の従業員数は1万7,000人で、車載コンピューター、センサー、制御装置のハード/ソフトウエアの開発を担う。また、新事業部門の担当取締役には、2021年1月からマティアス・ピリン氏が就任する。
中央コンピューターが増えると、制御装置だけでなく、ケーブルの長さも減らすことができるため、コストや重量の削減、省スペース化が可能になる利点もある。また、将来的には、例えば車両の動きとボディエレクトロニクスの両方を1つの中央コンピューターで制御できるようになるとも予想されている。