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2021/10/29

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独ダイムラー、燃料電池トラックを公道で走行試験

この記事の要約

独自動車大手のダイムラーは10月25日、商用車子会社のダイムラー・トラックがメルセデスベンツの燃料電池トラックのプロトタイプ「GenH2 Truck」の公道における走行試験の認可を取得したと発表した。ダイムラー・トラック […]

独自動車大手のダイムラーは10月25日、商用車子会社のダイムラー・トラックがメルセデスベンツの燃料電池トラックのプロトタイプ「GenH2 Truck」の公道における走行試験の認可を取得したと発表した。ダイムラー・トラックは4月からすでに、施設内のテストコースで「GenH2 Truck」の走行試験を実施している。

「GenH2 Truck」は、量産モデルの航続距離が1,000キロメートル以上となる予定。2027年から最初の量産モデルを顧客に供給する計画。

公道走行試験は主に、高架線を使用してトラック輸送の一部を電動化するプロジェクト「eWayBW」の一環として、バーデン・ヴュルテンベルク州ラスタットの国道462号線で行う予定。当該プロジェクトでは、高架線を使用したトラックを純粋な電気トラックであるメルセデスベンツ「eアクトロス」や燃料電池トラックと比較する計画。ダイムラー・トラックは高架線トラックを発売する計画はないが、当該プロジェクトの一環として燃料電池トラックの試験走行を実施する。

ダイムラー・トラックは、電気トラックと燃料電池トラックを販売する「デュアル・トラック戦略」を進めていく方針を示している。顧客がトラックの利用状況に応じて、電気トラックまたは燃料電池トラックを選択できるようにする。電気トラックは、貨物が軽量で走行距離が短い場合に適しており、燃料電池トラックは貨物重量が大きく、長距離を走行する場合に適している。

また、ダイムラーの商用車部門は2039年までに欧州、日本、NAFTA(北米自由貿易協定)圏で販売するすべての新モデルを走行時(tank to wheel)にCO2を排出しないカーボン・ニュートラルとする目標を掲げている。

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