独エネルギー大手のエーオン（E.ON）と米水素燃料電池トラック製造のニコラはこのほど、独物流会社リヒター・グループ（以下、リヒター）と、ニコラのクラス8の燃料電池トラック「Tre」20台および当該車両の運行に必要な水素燃料の供給について基本合意したと発表した。2024年から供給する予定。リヒターは保有トラック約160台を今後4～5年以内にニコラ「Tre」に置き換える計画。また、リヒターの物流分野の提携先の保有車両もニコラのゼロエミッション車に切り替えていく方向で協力していく意向を示している。リヒターの提携先を通してさらに、最大750台の調達が見込まれている。
E.ONとニコラは2022年に、大型の燃料電池トラック（クラス8のセミトラック）、保守サービス、グリーン水素の供給および充填インフラを組み合わせた総合的なサービスを提供する合弁会社の設立について合意している。合弁会社は近く、事業を開始する予定。E.ONとニコラはこの合弁会社を通してリヒターにサービスを提供する。
また、ニコラの燃料電池トラック「Tre」は、ニコラと伊商用車大手イベコ・グループによる合弁事業であるウルム工場で生産する。リヒターおよび同社の提携企業は、ニコラ「Tre」の調達の一部またはすべてをイベコの燃料電池トラックの購入またはリースとすることもできる。
E.ONは、合弁会社を通してグリーン水素と水素充填インフラを提供する。ニコラ「Tre」の航続距離は最大800キロメートル。20分以内に水素を充填することができる。
リヒターは主に、オランダ、ベルギー、フランス、英国で運送事業を展開している。
