独自動車部品大手のシェフラー・グループは25日、米サウスカロライナ州のチェロー工場の生産能力を拡大すると発表した。米クライスラーが今年第4四半期から、同社の電子制御油圧式バルブ制御システム「UniAir」を搭載したエンジンの生産を開始することを受けたもので、既存施設では部品供給が追いつかないためとしている。
\「UniAir」はシェフラーが伊フィアットのエンジン生産子会社であるフィアット・パワートレイン・テクノロジーからライセンス供与を受けて開発・生産する。フィアットでは「マルチエア」と呼んでいる。バルブを油圧で駆動することにより、自動車用エンジンのバルブタイミングやリフト量を自由に制御できるもので、トルクを最大15％向上できる。さらに、小型のターボチャージャーと組み合わせることで、燃費を最大25％改善することができるという（いずれも同社比）。同技術は全ドイツ自動車クラブ（ADAC）が主催する2010年ゲルバー・エンゲル賞イノベーション・環境部門で2位に輝くなど、高い評価を受けている。
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