仏ヴァレオは10日開催した投資家説明会で新経営戦略を発表した。アシェンブロッシュ最高経営責任者（CEO）は、自動車業界の成長をけん引するのは、二酸化炭素（CO2）削減技術の発展と急成長を続ける新興国市場の開拓だと指摘。これらの分野への投資を強化するとともに、再編の進む世界の自動車部品業界で主導的な役割を果たすことを目指す方針を明らかにした。
\ヴァレオは内燃機関の効率向上や電気自動車、プラグインハイブリッド車向けソリューションの開発、部品の小型軽量化などによるCO2削減に向けた取り組みを進めている。今後は研究開発予算の3分の2をこの分野に振り向け、2013年までにCO2削減技術関連の売上高を10億ユーロに倍増させ、20年には50億ユーロに拡大することを目指す。また、中国、インド、ブラジル、タイ、トルコ、ロシアを中心とする新興国向けの投資を全体の6割に拡大して事業を強化する。中国とインドの売上高は13年に10億ユーロ、20年に30億ユーロに達する見通しだ。このほか財務面では、13年に売上高で100億ユーロ、営業利益率で6～7％を確保し、投下資本利益率（ROCE）を30％に近づけることを目標に掲げている。
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