仏自動車大手のプジョー・シトロエングループ（PSA）と中国同業の長安汽車集団は9日、中国における合弁生産で正式合意したと発表した。折半出資で深センに合弁会社を設立し、PSAブランドの乗用車と小型商用車を製造販売する。両社は5月に合弁会社の設立で基本合意していた。
\両社の声明によると、合弁工場の初期投資額は9億5,300万ユーロ。ロイター通信は、長安汽車に近い筋の話として、長安傘下の哈飛汽車工業集団の深セン工場を活用する可能性が高いとしている。新工場の生産能力は年間20万台で、2本の生産ラインと研究開発（R&D）センターを備える。投入1車種目は、多目的乗用車（MPV）の「シトロエンDS」で、2012年下期の発売を予定している。
\PSAは1985年に広州汽車集団、92年に東風汽車集団とそれぞれ合弁会社を設立したが、広州汽車との合弁事業は業績不振のために解消した。中国乗用車市場におけるPSAの販売シェアは3.5％と、米ゼネラルモーターズ（GM）の16.3％、独フォルクスワーゲン（VW）の13.5％に大きく水をあけられている。長安との合弁生産をテコに、20年には200万台を販売し、シェアを10％に引き上げることを目指す。
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