英自動車工業会(SMMT)が6日発表した2010年11月の乗用車新車登録は13万9,875台となり、前年同月に比べ11.5%減少した。新車への買い替え補助金制度が終了した影響でガソリン車と個人向け販売が落ち込んだものの、ディーゼル車、代替燃料車、法人顧客の販売が伸びたため、減少幅は予想に比べ小幅にとどまった。
\11月の新車登録を顧客カテゴリー別に見ると、個人が26.3%減の6万4,353台に落ち込んだ一方、大口顧客は6.1%増の6万9,443台、小口法人も13.3%増の6,079台と好調だった。また。燃料別では、ガソリン車が28.7%減の6万3,955台に後退した一方、ディーゼル車が10.0%増の7万4,168台に伸び、市場シェアを53.0%とした。代替燃料車の販売も好調で83.5%増の1,752台に急伸した。
\ \■ SMMT、10年は約203万台、11年は約193万台を予想
\ \SMMTのポール・エヴェリット会長は11月の販売実績について、「大口顧客の需要拡大が新車への買い替え補助金制度が終了したことによる個人向けの落ち込みを相殺した」とコメント。12月については、「前年実績を下回る見通しだが、1月から付加価値税(VAT、日本の消費税に相当)が引き上げられるため、駆け込み需要も期待できる」との見方を示した。SMMTは通期の新車登録で約2%増の203万台強を予想している。1~11月の累計は3.4%増の190万7,029台だった。
\エヴェリット会長は2011年について、「消費支出の減少と政府の緊縮財政措置の影響を受けて来年も厳しい状況が続く」と述べ、販売が低迷するとの見通しを示した。SMMTでは2011年の新車登録で約5%減の193万台を見込んでいる。
\ \■ 英商用車販売、11月は32.5%増
\ \SMMTが同日発表した2010年11月の商用車販売(バン、トラック)は、前年同月比32.5%増の2万2,834台に拡大した。1~11月の累計では23万7,113台となり、前年同期に比べ15.7%増加した。
\バンは11月が26.1%増の1万9,128台、1~11月の累計では19.4%増の20万5,829台に伸びた。トラックは11月単月で79.6%増の3,706台と大幅に伸びたものの、1~11月の累計では4.2%減の3万1,284台にとどまった。
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