独フォルクスワーゲン（VW）傘下の高級車メーカー、アウディのルパート・シュタートラー社長はこのほど『オートモーティブニュースヨーロッパ（ANE）』紙の取材に応じ、米国工場の建設について2015年までに決断する意向を示した。同国では長期的に販売を20万台まで伸ばせる余地があると見込んでおり、販売規模の大きな市場では現地生産する方針であると説明した。
\同社は昨年夏、米ドル相場の上昇とユーロの値下がりを受けて、現行レートでは現地生産するメリットがないとの見解を示していた。シュタートラー社長はANE紙に対し、現時点で決定する必要はないが、2015年までに決定する意向を示した。
\アウディの2010年の米国販売は10万1,629台となり、過去最高を記録した。シュタートラー社長は今後について、2015年までに16万台、長期的には20万台の販売を計画していると説明した。
\アウディは米国販売の拡大に向け、「A7スポーツバック」「A6」「A8」を市場投入する計画を明らかにしている。また、今後数年以内にクリーンディーゼルエンジン「TDI」を米国市場で販売する上級モデルに採用していく方針で、新型の「A6」や｢A8｣にも同エンジンを搭載する計画。
\ただ、シュタートラー社長は、欧州市場で近く発売予定の「Q3」「A1」「A5スポーツバック」「A3セダン」といった新モデルを米国市場に投入する計画はないと説明。販売モデルを増やすとディーラーの混乱を招く恐れがあり、従業員の訓練やショールームのスペース確保といった課題が生じるためと説明した。
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