独自動車部品大手のZFフリードリヒスハーフェンは開催中の北米国際自動車ショー(デトロイト・モーターショー、1月10~23日)で、乗用車向けの9速自動変速機(AT)を開発したと発表した。現在、量産化に向けた開発を進めており、米サウスカロライナ州のグリーンビルに建設予定の新工場で2013年から生産を開始する予定。2011年については、売上高で140億ユーロを超える見通しを示した。
\ZFが開発した9速ATは、進行方向に対してエンジンを横置きした前輪駆動車向けで、2009年のフランクフルトモーターショー(IAA)に試作品を出展している。同社によると、9速ATは、現在広く普及している6速ATに比べ走行性能が向上するうえ、燃費改善の効果もある。
\ZFは2010年通期の売上高で過去最高となる約129億ユーロを計上した。今年はさらに増収を見込んでおり、従業員を世界で3,000人(うちドイツ1,000人、北米900人)増やす予定。
\ \■ 北米事業で2015年に40億ユーロ
\ \同社のハンスゲオルグ・ヘルター社長は北米事業の今後について、2015年に売上高で40億ユーロを達成できる見通しを示した。
\2010年は前年実績を50%以上超える16億ユーロと好調だった。米自動車大手のクライスラーから8速ATの供給およびライセンスに関する契約を確保したことが大きい。
\同社は北米に20の工場を展開、約5,100人の従業員を抱えている。2010年にはミシガン州のメリーズビルに建設していた新工場を稼働させた。現在は、ケンタッキー州のフローレンス工場の拡張工事を進めている。
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