独自動車大手のダイムラーと独工業ガス大手のリンデは1日、水素供給スタンドを今後3年以内にドイツ国内20カ所に新たに開設する計画を明らかにした。燃料電池車の普及を後押しするため、数千万ユーロを投資する予定。2012年にも新スタンドが一部オープンするという。両社は水素供給インフラの整備に向け、石油業界やエネルギー業界、自動車業界などに当該イニシアチブへの参加を呼びかけていく。
\現在、国内にある水素供給スタンドは約30カ所にとどまっている。専門家の試算では、国内全体をカバーするためには約1,000カ所のスタンドが必要となるという。
\両社は、シュツットガルト、ベルリン、ハンブルク市内のほか、新たに整備された南北、東西を結ぶ幹線道路沿いなどにスタンドを整備する計画。
\ \■ ダイムラー、2014年にも燃料電池車を量産へ
\ \ダイムラーが今年1月末にスタートした燃料電池車で世界4大陸の14カ国を踏破するプロジェクトが6月1日に終了した。ダイムラーは同日、燃料電池車の量産を当初計画より1年前倒しして2014年にも開始する方針を明らかにした。
\同プロジェクトは、「Bクラス」をベースにした燃料電池車3台を使って世界14カ国をそれぞれ約3万km走行するもので、1月30日にシュツットガルトを出発した3台がこのほど、ゴールのシュツットガルトに到着した。
\同プロジェクトは、水素燃料を供給するインフラ整備の必要性をアピールする狙いもあった。今回はリンデがメルセデス・ベンツ「スプリンター」をベースに移動式水素燃料供給車を開発。同プロジェクトツアーをサポートした。
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