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2011/6/10

企業情報 - 自動車メーカー

米政府、クライスラー株をフィアットに売却へ

この記事の要約

米財務省は2日、不良資産救済プログラム(TARP)を通じて保有している米自動車大手クライスラーの株式の6%を伊自動車大手のフィアットに売却すると発表した。売却額は5億ドル(約3億4,500万ユーロ)。これによりフィアット […]

米財務省は2日、不良資産救済プログラム(TARP)を通じて保有している米自動車大手クライスラーの株式の6%を伊自動車大手のフィアットに売却すると発表した。売却額は5億ドル(約3億4,500万ユーロ)。これによりフィアットは、持ち株比率を46%から52%に引き上げ、クライスラーの経営権を獲得する。一方、米政府はクライスラーへの支援を終える。

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米財務省はさらに、全米自動車労働組合の退職者向け信託基金からクライスラー株を購入できる権利を7,500万ドルでフィアットに売却する。これにより、米財務省とカナダ政府はそれぞれ6,000万ドル、1,500万ドルを受け取る。

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フィアットは2009年、経営危機に陥ったクライスラーに20%を出資。その後米政府との取り決めに基づき段階的に同社の株式を買い増してきた。フィアットによる技術支援も功を奏し、クライスラーの経営は現在大きく改善している。今後は、フィアット主導でクライスラーの再建が進むことになる。

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