独自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)は6月28日、中国に2工場を新設する計画について、同国政府から認可を取得した。広東省の仏山と江蘇省の揚州にそれぞれ生産能力が年30万台の工場を建設し、2013年から生産を開始する計画。
\中国東部の揚州工場は上海汽車(SAIC)との合弁会社である上海フォルクスワーゲンが、中国南部の仏山工場は第一汽車(FAW)との合弁会社である一汽大衆(FAW-VW)が建設する。
\VWのヴィンターコルン社長は新工場の建設について、「中国はすでに世界最大の自動車市場であるが、今後も成長が見込める」と述べ、環境負荷の低い新モデルを投入するとともに、現地の生産能力を拡大し、中国市場の成長のけん引役となることに意欲を示した。
\VWは中国販売の好調を受けて、同国への2011~2015年の投資を106億ユーロに引き上げた。資金は主に、新工場の建設のほか、南京と成都にある既存工場の生産能力をそれぞれ30万~35万台に引き上げる計画に投入する方針。
\VWグループの中国事業を統括するカールトーマス・ノイマン氏によると、同社は中国工場の生産能力を中期的に300万台に引き上げる計画だ。
\今回の新工場建設の認可は、同日にベルリンで行われた中国とドイツの政府間協議に合わせたもので、調印式にはドイツのメルケル首相と中国の温家宝首相も出席した。
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