独レンタカー最大手、シクストのエーリヒ・シクスト社長(67)は6月22日の定時株主総会で、今後5年でユーロップカーやエイビスなどの競合を追い抜き欧州でシェア1位を目指す意向を明らかにした。ただし、大型企業買収やリスクの高い事業に手を出すことはせず、地道に事業拡大を目指すとしている。同社長は先の監査役会で、2016年までの任期延長が決まったばかりだ。
\シクスト社長は北米事業を例に挙げ、「北米市場はレンタカー事業で巨額の売り上げが達成できるが、同じだけの損失を簡単に出すこともある。我々は困難な課題への挑戦は辞さないが、冒険はしない」と述べ、米国の市場開拓にはとくに慎重を期す必要があるとの見解を示した。一方、同国のレンタカー市場は、同社が空港に営業所を構えるマイアミ州だけでも30億米ドルの市場規模があるなどきわめて有望な市場と強調し、挑戦への強い意欲を示した。
\また、事業の成長については売上高より利益(収益性)を重視する方針を改めて表明した。同社は2010年決算の売上高で4%の減収となったが、最終利益で7倍の7,070万ユーロを達成している。
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