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2011/7/8

企業情報 - 部品メーカー

独コンティネンタル、ロシアに大型投資

この記事の要約

独自動車部品大手のコンティネンタルはロシア事業を強化する。7月1日、カルーガにタイヤ工場を建設する計画を発表した後、同5日にはカルーガにある既存の電子部品工場に新たな生産ラインを導入し生産を増強する計画を発表した。自動車 […]

独自動車部品大手のコンティネンタルはロシア事業を強化する。7月1日、カルーガにタイヤ工場を建設する計画を発表した後、同5日にはカルーガにある既存の電子部品工場に新たな生産ラインを導入し生産を増強する計画を発表した。自動車市場の大幅な成長が見込まれる同国の需要拡大に備えるとともに、ロシア政府の税優遇を受けて大手自動車メーカーが現地生産を拡大していることに対応する。

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■ 乗用車用タイヤの生産能力拡大に今後4年間で10億ユーロ以上を投資

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コンティネンタルの乗用車用タイヤ部門を統括するニコライ・ゼッツァー取締役によると、同社はロシア工場における乗用車用タイヤの生産能力拡大に今後4年間で10億ユーロ以上を投資する計画という。

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カルーガに建設する新工場の投資規模は約2億2,000万ユーロ。2011年末に建設を開始し、2013年末から生産を開始する計画。生産能力はフル稼働で年約400万本となる予定。従業員数は2013年末時点で約400人を見込んでいる。また、将来の需要に備え、乗用車用タイヤの生産能力を年800万本に拡大できる余地があるという。

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カルーガには欧州自動車最大手のフォルクスワーゲン(VW)などが工場を持つため、ロシア市場の成長に伴いコンティネンタルのタイヤ工場の受注も拡大すると見込んでいる。

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カルーガ工場では、夏用および冬用タイヤを生産する予定で、「コンティネンタル(Continental)」のほか、「ギスラベッド(Gislaved)」「バルム(Barum)」「マタドール(Matador)」ブランドの製品を生産する。

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コンティネンタルはカルーガに電子部品工場を持つことから、これまでの現地での経験をタイヤ生産にも生かしていく方針だ。

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■ カルーガ工場の電子部品の生産増強に600万ユーロ以上を投資

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カルーガにある電子部品工場では、生産ラインの増強に600万ユーロ以上を投資する。エンジン制御装置の生産能力を年100万個以上に拡大する計画。具体的には、モデル設計に応じて柔軟にソフトウエアを拡張できる柔軟な32bitエンジン制御装置「Easy-U」を主に生産する。これに伴い同工場では新たに120人以上を採用する計画だ。

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■ 現地法人の社名変更

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同社はこのほか、ロシア現地法人の社名を従来の「Avtel LLC」から、7月5日付で「Continental Automotive Systems Rus」に変更したと発表した。

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Continental Automotive Systems Rusのクリスティアン・ケーグル最高経営責任者(CEO)は今後のロシア市場について、乗用車の新車市場が2015年には年350万台、2020年には375万台となり、3~4年以内にはドイツ市場を上回る、との予想を示している。

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