独自動車部品メーカーのペグフォルムは13日、インドの自動車部品メーカー、マザーソン・スミ・システムズ(MSSL:Motherson Sumi Systems Limited)が同社の資本の80%を買収したと発表した。残り20%はこれまでの所有者であるオーストリアの産業持ち株会社クロスインダストリーズが引き続き保有する。ペグフォルムはマザーソン・スミによる買収について、国際事業を強化する好機となるとの期待感を示している。
\ペグフォルムはドアパネル、コックピット、バンパー、スポイラーなどの内装・外装樹脂部品やモジュールなどを生産している。従業員数は約7,000人で、ドイツのほか、スペイン、スロバキア、中国、ブラジル、メキシコ、ポルトガルにも生産拠点を持つ。主な顧客はアウディ、フォルクスワーゲン(VW)、ポルシェ、ダイムラー、BMWなどで、2010年の売上高は約14億ユーロだった。
\独業界誌『オートモーティブ・インダストリー』(電子版)によると、ペグフォルムが2010年10月に買収した独炭素繊維複合材料(CFRP)部品メーカーのWethje Carbon Compositeについては、マザーソン・スミ・システムズが資本の50%を取得する。
\マザーソン・スミ・システムズは1986年に住友電装とインドのSamvardhana Motherson Groupによる合弁会社として設立された。自動車用の電線やミラー、樹脂部品・モジュールなどを生産している。欧州ではこれまでに、自動車ミラー製造大手の英ビジオコープ(旧・独シェーフェンアッカー)を買収した経験を持つ。複数のメディア報道によると、従業員数は4万人を超え、世界23カ国に90以上の拠点を持つ。
\ペグフォルムはこれまでに、投資会社や自動車部品メーカーなど親会社が何度も交代しており、2009年8月からはオーストリアの産業持ち株会社クロスインダストリーズの傘下にあった。
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