独自動車部品大手のロバート・ボッシュは、ファウンデーション・ブレーキ事業の売却に向けた作業を進めている。6月末までに、アジア企業3社のほか、プライベート・エクイティ2社が買収提案したもよう。8日付の『フィナンシャルタイムズ』紙(ドイツ版)が報じた。
\ボッシュは2009年に北米のファウンデーション・ブレーキ事業を曙ブレーキに売却。北米以外の事業についても両社は交渉したが実現に至らなかった経緯がある。
\同紙によると、アジアからは中国、韓国、日本の企業が買収提案したもよう。ボッシュは総合的なブレーキシステムメーカーとして競争力を強化するため、約15年前にファウンデーション・ブレーキ事業を買収したが、自動車メーカーは複数の部品メーカーから各部品を調達する傾向が強くなっているという。また、同事業は利益率も同社が長期的に目指す平均7~8%に達していないことから、売却を決めたと報じている。ただ、ブレーキの交換部品事業のほか、横滑り防止システム(ESP)、アンチロック・ブレーキシステム(ABS)などの高い技術力を要する事業は今後も保持する方針という。
\同紙によると、北米を除いた同事業の規模は売上高で約9億ユーロ、営業利益率(EBITベース)は5%(約4,500万ユーロ)。世界20カ国に従業員約5,000人を持つ。
\なお、ボッシュグループ全体の2010年売上高は約473億ユーロで、税引き前利益は約35億ユーロ(売上高利益率:7.4%)だった。
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