独高級車メーカーのBMWは2日発表した2011年上半期(1-6月)決算で、自動車事業の売上高営業利益率(EBITベース)で13.3%を確保し、独高級車大手3社では、アウディの11.8%、メルセデス・カー・グループの10.0%を上回る業績を示した。世界的な販売好調と効率改善に向けた取り組みが利益率の改善に寄与した。通期ではグループ販売で160万台を大幅に上回ると見込んでいる。
\上半期の自動車部門の売上高は前年同期比27.6%増の310億4,700万ユーロに拡大。営業利益(EBIT)は41億1,600万ユーロとなり、前年同期の16億800万ユーロから2倍以上の増益となった。
\販売台数は、グループ全体(BMW、MINI、ロールスロイス)で前年同期比19.7%増の83万3,366台に拡大。BMWブランド単独では、「X1」や新型の「X3」、「5シリーズ」の販売好調を受けて、17.8%増の68万9,861台を確保した。MINIも29.8%増の14万1,913台、ロールスロイスも64.1%増の1,592台と大幅な2ケタ成長となった。
\グループの販売を地域別に見ると、足元の欧州市場で12.3%増の43万7,658台、北米は17.5%増の16万892台、アジアも47.4%増の19万54台といずれも好調だった。国別では、ドイツで9.2%増の14万4,370台、米国で18.1%増の14万3,974台、中国では61.2%増の12万2,034台を販売した。
\下半期は「1シリーズ」のモデルチェンジに伴うコスト負担が生じるものの、自動車部門で10%以上の売上高利益率を確保できると見込んでいる。
\ \■ 生産能力の拡大を検討
\ \同社は販売好調を受けて生産能力の拡大を検討している。ブラジルに組み立て工場を建設する計画については、今秋にも取締役会が決定する予定。米国工場では、現在生産するオフロード車の「X3」「X5」「X6」に加え、セダンも生産する方向で検討している。メディア報道によると、「3シリーズ」や「5シリーズ」が候補に挙がっている。また、インドやロシアで生産能力を拡大することも視野に入れているという。
\