独自動車大手のダイムラーが、競合のBMWやアウディに対抗意識を燃やしている。売上高営業利益率などで両社の後塵を拝していることが背景にあり、巻き返しに意欲を示している。
\『オートモーティブ・ニュース・ヨーロッパ』紙によると、ディーター・ツェッチェ社長はこのほど従業員に宛てた通達の中で、「長期に渡り2番や3番手に甘んじることはできない」と語り、巻き返しを図る強い意思を示したという。
\同社の乗用車事業(メルセデス・ベンツ・カーズ)の上半期の売上高は前年同期比11%増の285億700万ユーロに拡大、営業利益(EBITベース)も同31%増の28億5,400万ユーロとなり、増収増益を確保した。しかし、売上高営業利益率(EBITベース)を競合2社と比較すると、ダイムラーは10.0%にとどまり、BMWの13.3%、アウディの11.8%に大きく水をあけられている。
\ダイムラーは今年末に「Aクラス」の新モデルを投入し、需要が伸びている小型車のラインアップを拡充する計画だ。
\グループ全体の上半期の売上高は前年比10%増の510億6,700万ユーロに拡大、EBITも40%増の46億1,200万ユーロと大幅な増益となった。通期では前年の営業利益(72億7,400万ユーロ)を大幅に上回り、売上高は1,000億ユーロを大幅に超えると予想している。2010年の売上高は977億6,100万ユーロだった。
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