独自動車部品大手のゲトラクは7月28日、四駆・後輪車軸(アクスル)事業を英同業のGKN plcに売却すると発表した。売却の対象となるのはGetrag All Wheel Drive AB(スウェーデン)とGetrag Corporation(米国)で、2億8,300万ポンドで譲渡する。同時に、これら2社に資本参加するDana Holding CorporationとVolvo Car Corporationも持ち分を売却する。独禁当局の承認を経て、売却手続きを9月末に完了する見通し。
\さらに、ゲトラクはGKNに欧州と北米市場における電気駆動システム技術に関する独占ライセンスを売却することでも合意した。
\今回の売却は事業再編と国際化戦略の一環で、今後は中核事業であるトランスミッション事業に専念する方針。ゲトラクのMihir Kotecha最高経営責任者(CEO)は、「中国や米国、欧州で当社のデュアルクラッチトランスミッションに対する需要が高まっている。将来の成長は当該分野にあると判断した」と述べ、トランスミッション事業をさらに強化する意向を示した。
\一方、GKNは今回の買収でアクスル分野のトップ企業に躍り出る。
\ゲトラクは自動車向けトランスミッションや駆動システムを製造しており、世界23カ所の拠点を持つ。2010年の連結売上高は26億ユーロだった。
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