独自動車部品大手のZFフリードリヒスハーフェンのハンスゲオルク・ヘルター社長は13日、フランクフルト国際モーターショー(IAA)開幕に先立つプレスコンファレンスで、2011年通期の売上見通しを上方修正した。1-8月期の売上高が前年同期を23%上回るなど、需要が当初の見込みを上回っていることから、従来の「140億ユーロ(前年比10%増)」から「150億ユーロ(同16~17%増)」に引き上げた。
\同社は1-8月期、世界の全地域で増収を達成。これまで低迷していた北米市場でも48%増と需要が急回復したほか、西欧(21%増)、東欧(37%増)、南米(20%増)も好調に推移した。アジア・太平洋地域は7%増と他の地域に比べて成長幅は低かったものの、受注が伸び、市場シェアを改善したとしている。
\ヘルター社長は、今後とくに成長が見込める事業として乗用車向けの自動変速機(AT)を挙げた。同社は生産能力の拡大に向けて今年7月に独金属部品メーカー、ホンゼルのニュルンベルク工場を買収したほか、ザールブリュッケン工場の拡張に着手した。さらに、3億ユーロを投資して米サウスカロライナ州に新工場を建設し、2013年から8・9速ATの生産を開始する。これらの措置によって年産規模を現在の150万基から2015年には2倍に拡大する計画だ。
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