独自動車部品大手のZFフリードリヒスハーフェンは9月29日、米国のジョージア州ケーンズビルに建設していた風力発電設備用のギアボックス工場を開設したと発表した。2012年からデンマークの風力発電機大手ヴェスタスに2メガワットクラス向けにギアボックスを供給する。
\ZFは2009年末に風力発電設備事業に参入する計画を発表。2010年6月にヴェスタスからギアボックスを受注した。自動車向けの変速機などを製造する同社はこれまでのノウハウを活かして風力発電設備事業に参入する戦略で、米国工場は同社にとって初めての風力発電設備専門拠点となる。同工場の生産能力は年1,000基。工場が本格稼働すると従業員数は250人になる予定。将来は生産能力を年1,500基に引き上げることも視野に入れている。
\ZFは7月、風力発電設備用のギアボックスを製造するベルギーのハンセンに買収を提案したと発表した。ハンセンはベルギーのロンメルのほか、インドのコインバトールと中国の天津に工場を持つ。ZFはハンセンの買収を通して、欧州や中国でも風力発電事業を展開していく計画だ。独業界紙『オートモビルボッヘ』によると、ZFは9月半ばまでにすでにハンセンの株式の87.2%を取得しており、カルテル当局の認可も近く下りる見通しという。
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