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2011/11/4

企業情報 - 自動車メーカー

中国2社、サーブ買収で基本合意

この記事の要約

経営危機に陥っているスウェーデンの自動車メーカー、サーブを巡り、同社の親会社である蘭スウェディッシュ・オートモビル(旧スパイカー・カーズ)は10月28日、サーブの全株式を1億ユーロで中国企業2社に売却することで基本合意し […]

経営危機に陥っているスウェーデンの自動車メーカー、サーブを巡り、同社の親会社である蘭スウェディッシュ・オートモビル(旧スパイカー・カーズ)は10月28日、サーブの全株式を1億ユーロで中国企業2社に売却することで基本合意したと発表した。

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売却先は、中国の自動車メーカー、青年蓮花汽車集団と自動車販売大手の厖大汽貿集団。1億ユーロのうち、青年汽車が6割、厖大汽貿が4割を出資。2社はサーブに資金を長期供給するほか、現在抱える債務すべてを引き受ける。サーブの最高経営責任者(CEO)は現在、スウェディッシュ・オートモビルのミュラー会長が兼務しているが、同会長はサーブ売却後も新しいCEOが決定するまでCEOにとどまり、退任後も何らかの形でサーブの経営に関与する意向を示している。

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スウェディッシュ・オートモビルは7月、青年蓮花汽車集団と厖大汽貿集団にサーブの株式53.9%を2億4,500万ユーロで譲渡することで基本合意した。しかし青年蓮花汽車集団と厖大汽貿集団はその後、基本合意時と状況が変わったことを理由に、サーブを名目的な金額で完全買収することを提案。スウェディッシュ・オートモビルはこの提案を拒絶し、先月23日に出資計画を白紙撤回すると発表していたが、一転して交渉がまとまった格好だ。

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中国企業が欧州の自動車メーカーを買収するのは、浙江吉利控股集団が昨年、スウェーデンの高級車ブランド「ボルボ」を取得して以来のこととなる。

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