独高級車メーカーのアウディは、ドイツテレコムと共同で高速走行中の自動車から第4世代の高速移動通信(LTE)網に接続する試験を実施した。LTE対応機器を装備した「アウディA8 L W12」を使ってケルン市内を走行し、接続状態やスピードによる影響などを調べたところ、市内全域で安定した接続が確認できた。アウディが8日、プレスリリースで明らかにした。
\LTE(Long Term Evolution)は携帯電話の次世代の高速通信規格。通信速度(下り)は最大100メガビット/秒と、3.5G(HSDPA)規格のおよそ5倍。グーグルアースやグーグル・ストリートビュー、あるいは高画質画像など大容量のインターネット情報を走行中の車内で閲覧できるようになる。アウディは実際の走行環境でLTEの使い勝手を検証し、競合に先駆けて高速車載ネットサービスを実現したい考えだ。
\LTEはドイツ国内では、コスト上の理由から固定DSL回線の敷設が難しい人口希薄地域での利用が主に想定されており、人口が多く通信インフラが整備されている大都市圏でのサービスはケルンなど一部の都市に限られている。
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