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2013/2/8

クローズアップ

FASCar I

この記事の要約

ドイツ航空宇宙研究センター(DLR)の交通システム技術研究所が開発した自動駐車システムの実験車両。DLRはセンサーなどのさまざまな技術やスマートフォンを使いバレットパーキング (Valet-Parking)を自動化するこ […]

ドイツ航空宇宙研究センター(DLR)の交通システム技術研究所が開発した自動駐車システムの実験車両。DLRはセンサーなどのさまざまな技術やスマートフォンを使いバレットパーキング (Valet-Parking)を自動化することを目指している。バレットパーキングとは、ホテルやレストランなどの駐車代行サービスで、従業員に鍵を預けて駐車してもらい、帰りも出口まで車をもってきてもらうことができる。

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DLRはドイツ鉄道(DB)と協力し、ブラウンシュヴァイク中央駅にあるDBの駐車場で実用試験を実施している。同システムが実用化されれば、ドライバーは駐車場の前で車を停め、そのまま駅のホームへ直行できる。帰りもスマートフォンを使い駐車場の出口まで車を出しておけば、直ぐに車に乗って帰途につける。

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同プロジェクトでは、FASCar Iにセンサーや特殊な駆動技術、コンピューターなどを搭載。駐車場には高解像度カメラを設置し、空いている駐車スペースを把握している。駐車場の管理システムとの連携により、無線で車両に駐車する場所を伝達する。

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DLRでは、同サービスの利用者がスマートフォンで駐車する場所に同意すると車両が自動的に指定されたスペースに駐車する仕組みを採用している。利用者はスマートフォンでいつでも車の場所を確認することができ、帰りには車両を出口まで移動させておくことができる。  

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ただし、今回のプロジェクトでは安全性を確保するため、ドライバーが運転席に座り、いつでも自動運転から通常の運転に切り替えられるようにしている。

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DLRは同システムの利点について、例えば1台の車が斜めに駐車して余分にスペースを使ってしまうといった事態を回避でき、駐車スペースを有効に利用できると説明している。DLRでは自動運転技術に関するさまざまな開発プロジェクトに取り組んでいる。これらの技術の実用化により、道路交通の有効利用、快適性の向上、時間の節約などに寄与することを目指している。

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